何かを捨てれば何かを得る
2022年12月02日
いつもご覧いただきありがとうございます。店主でございます。
いや～寒い！寒いですねえ～
今日は特に北日本で雪がワサワサ降ってまして、幸い岩手はそれほどでもなく、朝うっすら積もった程度でしたが、寒さは厳しくなったなあ～という感じです。
さて、今日のお題「何かを捨てれば何かを得る」というお話ですが、皆さんは捨てるに捨てられない事やモノが一つはあるのではないでしょうか？
かくいうワタクシにもありまして、商売のお話をすると「慣れ親しんだやり方」だったり、「何となく効果があると思われる広告手法」だったり、様々です。
不動産屋は「成功報酬」が大半を占める商売です（特に売買はそうです）
どんなに頑張ったとしても物件を決められなければ報酬はいただけません。ゼロです。
そんな厳しい商売なので、各社しのぎを削って様々なやり方をやったり、業者によってはえげつない・・おっと言いすぎました。まあそんな感じでいろいろ頑張ってるわけです。
今やインターネットの時代ですから、一昔前のチラシだったり新聞広告といった手法は正直あまり効果が無いので、SUUMOやアットホーム、ホームズやヤフー不動産といったようなポータルサイトがよく使われています。中古車探すときの「カーセンサー」みたいなものですよね。
これは掲載料（＝広告料）を不動産会社が支払って掲載するシステムで、結構な数の不動産会社が使っています。（うちも使ってます）
この掲載料ってのも様々で面白いのですが、あるポータルサイトでは上位表示（上の方に表示される事）させる為には結構な金額になるんです。（掲載数によっては月数百万円になる事もあるんですよ）
不動産会社が上位表示になぜこだわるのかというと「同じ物件を数多くの会社が取り扱うから」なんですねえ。
例えば新築建売なんかはその最たる例で、今売れに売れているパワービルダー系建売住宅は「直接営業しない」という手法なので、営業の窓口は不動産会社になるわけです。
そうすると各社自分の所で決めたいわけですから、いくらでも有利なように広告費にお金をかけて上位表示させるというわけです。
実はワタクシも一時期、うちの会社のエリアに他県業者が攻め込んできて好き放題やっているので、戦国武将よろしく「馬をひけい！戦じゃ戦じゃ！！」とお金をかけた事もあります（そんなに大きい金額ではありませんが・・）
しかし、もともとうちのスタンスは「必要最低限のコストで経営してお客様に利益還元できる余裕を持つ」というもの。ふとその事に気付き、高コストの手法はスッパリ辞め、知恵と工夫でローコストのやり方を模索する方向に切り替えました。（ポータルサイトは一番安い枠でやってますが）
上位表示される事をやめた訳ですから、ポータルサイト上でうちの会社はかなり探さないと物件が出てこないようになりました。大きな武器を捨てたようなものですから当然です。ポータルサイト上では戦車に槍で立ち向かうようなものですから、まるで勝負になりません。
「やっぱり失敗なのかなあ・・・」と悩んだりもしましたが、割り切って新たな手法に注力しました。
すると・・・・・・・・・・・
不思議な事に、ポータルサイトに費用を多く払っていた時よりもはるかに多くお問合せをいただくようになったのです。
そして、悩みながらあれこれ自力で試行錯誤した結果、おそらく他の会社はあまりやっていないであろう広告手法に関するノウハウを習得しました。これは大きな経験でした。
「何かを捨てれば何かを得る」
うちの商売に限って言えば、捨てる事がとてもこわいものをワタクシは捨てました。怖くてたまらなかったです。
しかしこのまま同じやり方をやっていても未来は無いと思いました。
だからなかなか結果が出なくて落ち込んだりもしましたが、コツコツやってたら新しい道に出たような気がします。
若くして亡くなったハウスメーカー時代の師匠が教えてくれた言葉が脳裏に浮かびました。
新人の時の上司でそれからずっとお世話になったのですが、新人の頃、毎日毎日何百件と地道な飛び込み営業に明け暮れてもなかなか結果が出ない中、同期ではポロっと家を見に来たお客様でそろそろ初契約が決まりそうな時でした。
「ここ訪問してダメだったら会社を辞めよう」と本気で思ってチャイムを鳴らすと、話を聞いてくれるお客様と出会いました。
そこから様々な提案だったり現地案内を重ね、契約に至る事になりました。それが私の初契約でした。
「神様は見ているぞ」とその時師匠は言いました。
今にして思えばその言葉が私の住宅・不動産営業の基礎になっていると思います。
誰も見ていなくても正しいと思う道を進む事。
お客様の事を大事に考える姿勢。
これが若い頃に染み付いた私の核になっています。
